夢とは不思議なものです。あれだけリアルに感じた夢も、布団から出た時には忘れてしまいます。
本書はそんな夢についての本です。
わたしは夢日記の方に興味があって、この本を手に取ったのですが、おもしろく読むことができました。
まず夢を見るのはレム睡眠中と言われています。Rapid Eye Movementの頭文字REMを取ってレム睡眠です。
この目を動かす刺激から夢を見るのだそうですね。
このレム睡眠ですが、存在が分かったのは1953年で、イメージしていたより最近でした。
ちなみにこの時期と同じぐらいにはDNAの二重らせん構造の発見、AIの第一次ブームなどがありました。
そんなレム睡眠時に見る夢ですが、夢を見る理由のひとつとして現実のシミュレーションとしての機能があります。
夢の大半はネガティブな夢だそうです。
しかし、そうしたネガティブな夢を見ておくことで、現実で似たような状態に置かれた時により迅速に対応できることが可能となります。
肉食動物に食べられるなどの危険に対して、迅速に対応できた方が生き残る確率が上がったはずです。
そして肉食動物から逃げることは今の私たちにはそうないですが、例えば禁酒などに成功するために夢が役立つことがあります。
禁酒に失敗する夢を見て、その時の感情をリアルに味わうことで、現実での禁酒の成功率が上がるのです。
そんな夢について色々分かる一冊でした。
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