近未来の日本。ドッグ病が大流行するメガ崎市では、人間への感染を恐れた小林市長が、すべての犬を“犬ヶ島”に追放する。ある時、12歳の少年がたった一人で小型飛行機に乗り込み、その島に向かった。愛犬で親友のスポッツを救うためにやって来た、市長の養子で孤児のアタリだ。島で出会った勇敢で心優しい5匹の犬たちを新たな相棒とし、スポッツの探索を始めたアタリは、メガ崎の未来を左右する大人たちの陰謀へと近づいていく──。
http://www.foxmovies-jp.com/inugashima/sp/
アカデミー作曲賞や、デザイン賞などを受賞した『グランド・ブダペスト・ホテル』のウェス・アンダーソン監督最新作。
内容紹介から分かるように近未来の日本を舞台にしたクレイアニメです。街から島に追放された犬たちと1人の少年が、その裏に潜む陰謀に立ち向かいます。
犬好きであれば、より感情移入して観られるのではないでしょうか。
そしてこの映画、クレイアニメなんですよね。本当にすごいと思います。下の公式動画を見れば分かるのですが、クレイアニメってかかる手間暇がすごいです。
ですが、この『犬ヶ島』、クレイアニメだからこその良さが存分に感じられました。動きのカクカク感というのでしょうか。
こうしたカクカク感や、クレイアニメ独特のキャラクターの質感といったものが監督の作風とマッチしています。
ちなみに映画中の回想の場面などに時々出てくる絵柄は、少しノイタミナの『モノノ怪』を思い出しました。
そして、もう1つの特徴は豪華な声優陣でしょう。
- ブライアン・クランストン(『ブレイキングバッド』の主人公)
- エドワード・ノートン(『バードマン』でゴールデングローブ助演男優賞)
- スカーレット・ヨハンソン(『アベンジャーズシリーズ』など)
挙げればきりがありません。そして、山田孝之、松田龍平などもちょい役ですが、でてます(観ているときは全然わかりませんでした)。
豪華です。
そして、豪華というだけでなくしっかりとした演技力が映画から感じられました。
ただ少し残念なのが、主人公の少年の日本語が聞き取りにくいです。ここだけ残念でした。そして日本語だと字幕がないのです(当たり前か)。
ですが、それを差し引いても満足できる映画でした。
独特の世界観をぜひ味わってください。
(上映時間104分)