NBAで八村塁選手がドラフトにかかる、世界選手権へ男子代表チームが久々に出場するなど、バスケ界がにわかに盛り上がってきています。
そこに一役買っているのが2016年にできたBリーグです。
本のタイトルの通り、Bリーグが最強のビジネスモデルかはわかりませんが、Bリーグがどんなビジョンを持ってやっているのかを知りたい方は読んでみるとおもしろいと思います。
当事者の葦原一正さんが書いているのでバイアスはかなりありそうですが、日本のスポーツビジネスの中ではかなり積極的に新しいことにチャレンジしているのが分かります。
例えば、LEDコートの使用です。
開幕戦ではコートがLEDになっており、今までにない演出が話題になりました。
他にもアリーナの建設を進めるなどの動きも進めています。
バスケチームが自由にアリーナを使えなければ、スポーツ興行に最適なスケジュールも立てにくく、施設の改良も進められません。
自前のアリーナができれば、スタジアムなどに比べてアリーナは稼働率が高いため(横浜アリーナは稼働率90%)、安定的な収益化も可能です。
そのため、Bリーグの理念の一つに「夢のアリーナの実現」があり、以下のように実際にアリーナの建設が始まっています。
(仮称)沖縄市多目的アリーナ建設工事 起工式開催のご報告また、リーグで権限やマーケティング情報をまとめることで、利益拡大や効率化を図っています。
たとえば、大リーグはチームごとではなく、放映権などのあらゆる権益をリーグに集約した。さらにアメリカのプロサッカーリーグMLSはさらに代表戦の放映権といった協会の権益も集約し、効率化と利益拡大をさせています。
Bリーグでは、権限だけでなく、データの集約も目指しており、日本のスポーツ界の中では最先端を行っているといっていいでしょう。
こうしたBリーグの取り組みを知りたい方にはおすすめです。
他にも本の中にはところどころに自己啓発のような項目が入っていますが、それよりもリーグ立ち上げの時の熱を感じたり、Bリーグがどんなことにチャレンジしているのかを知ったりできるところの方が断然おもしろいですね。
そんな一冊でした。