過去から未来へ繋げるために(『罪の声』ネタバレ感想) 前回ネタバレなしで、紹介したのですが、ネタバレありで感想などを書きたくなったので書きます。 ネタバレは本のおもしろさを半減させますので、まだ未読の方は下の紹介記事を読んでみてください。 あたかもドキュメンタリーのようなリアルさ(『罪の声』) | ほんぽっぷ それではネタバレありで… 過去から未来へ繋げるために(『罪の声』ネタバレ感想)
あたかもドキュメンタリーのようなリアルさ(『罪の声』) ▼内容紹介 青酸カリを菓子に混入し、世間を震撼させた「ギン萬事件」、この未解決の事件において、子供の声で録音されたテープが金銭の受取場所の指定に使われていた。 京都でスーツのテーラーを営む曽田俊也は、父の遺品の中から、偶然テープを見つけてしまう。 テープから聞こえてきたのは、間違… あたかもドキュメンタリーのようなリアルさ(『罪の声』)
魍魎の匣 匣の中には綺麗な娘がぴつたり入つてゐた 。日本人形のやうな顏だ 。勿論善く出來た人形に違ひない 。人形の胸から上だけが匣に入つてゐるのだらう 。何ともあどけない顏なので 、つい微笑んでしまつた 。それを見ると匣の娘もにつこり笑つて 、 「ほう 、 」と云つた 。ああ 、生きてゐる… 魍魎の匣
言葉にすると見えなくなるもの(『鉄鼠の檻』) 「はいはい。左様でございます」 京極夏彦氏の百鬼夜行シリーズ4冊目。 今回の舞台は箱根の山奥にある老舗の旅館「仙谷楼」と謎の寺「明慶寺」が舞台となります。 今回は仏教、特に禅がテーマとなっています。 こうして本の紹介を書いていると、言葉にすると全然伝わらない、言葉にすると違ったも… 言葉にすると見えなくなるもの(『鉄鼠の檻』)
姑獲鳥の夏 “「この世には不思議なことなど何もないのだよ、関口くん」” 京極夏彦氏の百鬼夜行シリーズ第1作にして、デビュー作。 確か講談社にいきなりダンボールで原稿用紙1200枚がドカンと送られてきて、その2日後にデビュー決定したとかしないとか。 そんな本作、ジャンル… 姑獲鳥の夏